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心の強い子を育てるための、レジリエンスとは?

レジリエンス、とは、心の筋肉とも呼ばれ、挫折や苦境から回復する力、と定義されています。

ちょうど東日本大震災の後、大人や子どもが受けた心理的ショックから立ち直るためのメンタルケアの現場から、レジリエンスという言葉が日本でも広まってきました。

私が初めてこのレジリエンスという言葉を聞いたのは、公益財団法人で不登校の児童生徒の支援に関わっていた時でした。

いじめや先生、友達、家族とのトラブル、学習面の挫折など、逆境となる場面に直面した時に、どうしたら子ども達がその逆境を跳ね返して、乗り越えて自分らしく生きて行けるか。

そんなことを強く考えた記憶があります。

アメリカで子どものメンタルヘルスをサポートするNPO法人The Empowerment Centerの代表を務めるテレッセ・ルイスは、TEDの講演で家庭や学校で子どものレジリエンスを高めるための方法について、このように語っています。

「まずは、子どもを気遣う大人が周りにいること。そして、子ども達が自分のインナーボイス(心の声)をポジティブなものに変える手助けをすることが重要です。」

インナーボイス、というのは、セルフトーク、とも呼ばれることがありますが、つまりは

何か逆境やチャレンジとなる状況に直面した時や、心がざわついた時に、心の中で自分とどんな会話をしていますか?

ということです。

「絶対失敗するに違い無い…」

「ママに怒られるかも…」

「いや、絶対自分ならできる」

など、自分との会話の質はポジティブだったり、ネガティブだったり、人それぞれです。

このインナーボイスが引き金となって、次の行動が大きく変わってしまう、ということがとても多いのです。

テレッセは、レジリエンスを高めるために子ども達にどんなことを伝えればいいのか、について、以下の4つのことを紹介しています。

①うまくいかないことは人生の一部

あなたが悪いわけでも、努力したことが間違っていたわけでもなく、どんな人でもいつもうまくいくわけではない。

②許すこと

怒りや恐怖やくやしさ、その他のネガティブな感情を持つことは自然なこと。でも、それを荷物のようにずっと肩に背負い続けている必要はない。それだと山を登ることは難しい。

③見ているよ、というメッセージ

あなたの強みや頑張っていること、ちゃんと見ているよ、というメッセージを大人が示すこと。

④他の人の助けを必要とすることはOKなこと

人はみんな苦手なことがあり、助け合うことが社会のルール。幼いうちから人に助けを求められる人になろう。

(一部意訳)

この他にも、レジリエンスを調べている時によく目にした言葉がSelf-Awarenessという言葉でした。

直訳すると、自己認識、なのですが、特に

「自分が起こった出来事についてどう感じているのか。どんな感情を持っているのか。」

を認識できたり、言葉にできること、を指します。

年齢の低い子どもであっても、「今どんな気持ちか」を聞いてあげて、ネガティブな感情もあっていい、と受け入れた上で、どんな反応をしたらいいか?を考える習慣をつけることが、レジリエンスを鍛えるのにとても役立つそうです。

これについては、教育やビジネスのシーンでもよく使われる他の言葉で、

リフレクション(振り返り・内省)と表現されることもあります。

「イエナプランともに生きる学校」の中でも、リフレクションとは以下のようなことができるようになることと説明されています。

1.何が起きたのかを言える

2.自分が何を学んだかを言える

3.フィードバックを受け止める

4.フィードバックを与える

5.自分の行動を評価する

6.自分の仕事について自分で見直し評価する

7.自分自身の発達を人にプレゼンテーションする

これら7つのことは、家庭や学校現場でもすぐに取り入れられそうな具体的な点ですね♪

逆境だらけの社会を生き抜く力を育てるには、改めてレジリエンスの大切さを感じました。

大人も習慣にしたいですね!

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この記事を書いた人

グローバルアントレプレナーシップ教育スクールTomoni代表
海外大学卒、元外資系2児のママ、TCS認定コーチ
興味:教育全般、自然の中でリラックス、文章を書くこと、音楽

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