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日本の教育ってどこを目指してるの?学習指導要領に書かれていること

よく海外の教育と比較して、批判をされやすい日本の教育制度なのですが…

実際には、どんなことを国が目指してどんな改革をしようとしているか、などは知らない人も多いのではないでしょうか?

まず、文部科学省のホームページでは、こんな資料があります。

2030年の社会と育成を目指す資質・能力

2030年の社会に向けて、子ども達にこんな力をつけさせたい、ということで、

こんなことも書かれています。

これからの学校には、(略)一人一人の児童(生徒)が、自分のよさや可能性を認識するとともに、あらゆる他者を価値のある存在として尊重し、多様な人々と協働しながら様々な社会的変化を乗り越え、豊かな人生を切り拓き、持続可能な社会の創り手となることができるようにすることが求められる。

これには、同感される方も多いのではと思います。

つまりは、一人一人の子どもの個性を伸ばしつつも、子ども達が周囲の人と協働できる力を身に着けること。

何をするにしても、社会を生き抜く上ではコミュニケーション能力は欠かせないですもんね!

ただ、こういった子供を育てるために必要とされていることが以下の3つです。

 (1) 知識及び技能が習得されるようにすること。
 (2) 思考力、判断力、表現力等を育成すること。
 (3) 学びに向かう力、人間性等を涵養すること。

ここで、1の知識と技能が一番最初に来ていることが、ちょっと残念だなあと思いました。

もちろん、必要最低限の知識やスキルは無いと豊かに生きていくことは難しいですが、

3の学びに向かう力や、動機付けがあってこそ、

2の思考力やインプットアウトプットする力が身に着いて、

1の知識や技能の習得というところが子ども達にとって意味のあるものに感じられるのではないかなあと思うのです。

そう言った点では、このひとつ前の記事で取り上げたオルタナティブ教育の数々は、知識や技能の習得以上に、学ぶ意欲、主体性、思考力・協働力を重要視しているものが多く、そこがやはり大きな違いなのではと思いました。

ちなみに、今から2年前の2020年は教育改革の年と言われていましたが、具体的に何が変わったのかをまとめておきます!

2020年の教育改革で変わったこと

<小学校>

新学習指導要領で、3年生から「外国語活動」つまり英語が導入されました。

「聞く」「話す」のコミュニケーションを中心として、5年生からは教科として年間70時間英語を学びます。

そして、「道徳」が、特別教科としての扱いになり教科書も改訂されました。ただし、成績評価には含めないとされています。

「プログラミング教育」も必修になりました。とはいえ、引き続きコロナ禍でもあり、英語と道徳の準備の負担が増したということもあり、ほとんどの学校でプログラミング教育までは手が回っていないというのが現状のようです。

<大学入試変革>

もう一つの大きな変革は、センター試験に代わって、「大学入試共通テスト」が導入されたことです。

ここでは記述式問題を導入するかどうかが大きな論点でしたが、結局採点体制をどうするかという問題の糸口が見えず、大学側からの否定的意見が9割を占め、2025年の導入も見送られることが決定しています。

とは言え、学生の思考力や表現力を重視した入試に変えていきたいという方向性はあるようです。

ということで、どんな子ども達を育てていきたいか、というビジョンこそあるものの、なかなか体制が追い付いていかないというのが、日本の教育の現状と言えるかもしれませんね!

とは言え、世界経済のグローバル化はまったなしですし、日本の教育も何とか子ども達がVUCA時代を生き抜く力を育てられるように進化していって欲しいですね!

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この記事を書いた人

グローバルアントレプレナーシップ教育スクールTomoni代表
海外大学卒、元外資系2児のママ、TCS認定コーチ
興味:教育全般、自然の中でリラックス、文章を書くこと、音楽

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