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自分も他者も大切にするスキル「アサーション」とは?

コロナパンデミックにより、10代や20代の若者が孤独感や不安感を強めていると言われています。

文部科学省では、

学校が休校になるなど、人との接点が減ったことで、「人間関係の形成が困難かつ不得手に」なり、「自分や他者の感情や思いを表現したり、受け止めたりする語彙や 表現力が乏しいことが、他者とのコミュニケーション がとれなかったり、他者との関係において容易にいわゆるキレてしまう一因になって」いるとしています。*1

そこで、現在日本の大人も子どもも、必要と言われている「アサーション」「アサーティブコミュニケーション」について取り上げたいと思います。

アサーションって何?

アサーションとは、英語でAssertionやAssertivenessと表現されます。

Assertiveである、とは、例えば海外の学校でディベートなどの授業があった時に、「相手の意見も尊重しながら、自分の意見も主張できる」スキルのことを指しています。

コミュニケーションスタイルには以下の3タイプがあると言われています。

1.アグレッシブ攻撃的、自分は大切にするが、他者を無視・軽視する

2.ノン・アサーティブ - 自分よりも他者を優先し、自分を軽視する

3.アサーティブ自分も大切にしつつ、相手にも配慮する

どうでしょうか?私達の周りでも、3タイプのどのタイプの人もいるのではないでしょうか。

ただ、社会的成功という意味でも、メンタルヘルスの観点からも、

3.アサーティブであることがとても重要と言われています。

では、小学生や中学生の子ども達に、どんなステップでアサーションスキルを育てれば良いでしょうか?

Twinkleという海外教育情報サイト(twinkl.jp)では、15のステップが紹介されていましたが、ここでは8つ取り上げます。

1.アサーティブであるべきシチュエーションを考える

学校生活や家庭の、どんな時にアサーティブネスが必要でしょうか?

2.バウンダリー(境界線)を考える

どんな時に嫌な気持ちになる?他者に守って欲しいラインは?

3.3つのコミュニケーションタイプについて話し合う

アグレッシブな人、ノン・アサーティブな人、アサーティブな人ってそれぞれどんな人?

どんな行動をしている?

4.さわやかな断り方を学ぶ

断ることは、OKなこと。言い方を工夫することで、アサーティブな断り方ができる。

5.Iメッセージを使う

Iメッセージに対して、Youメッセージもあります。

Youメッセージの伝え方

・あなたは本当に素敵ですね!

・あなたはどうしてこんな事をするの?

Iメッセージの伝え方

・私は、とても素敵だと思いました。

・あなたがしたことで、私はこう感じました。

Iメッセージを使うことで、相手を責めたり、批判的に聞こえることなく、気持ちを伝えることができます。

6.ジェスチャーや表情などのボディーランゲージを見直す

何も言わなくても、肩をすくめたり、首をかしげたり、舌打ちしたり、などのしぐさからも相手はメッセージを受け取ります。

アサーティブなボディーランゲージには、どんなものがあるだろう?

7.相手の話を最後まで聞く

相手が話している時に中断せずに、アサーティブに聞けるスキルを身に着けることで、相手の意見を尊重していることを伝えられます。

8.1~7をロールプレイで練習する

難しいシチュエーションでも、どう振舞ったらいいか、子どもが考えて経験を積むことで、アサーティブスキルが上がっていきます。

また、DESC法というアサーションスキルも知っておくと役立つかもしれません。

例えば、友達が貸した本を返してくれない時。

Describe 描写する - 今の自分が置かれている状況を客観的に描写する

「君に貸した本なんだけど、貸してからもう1か月経つけどまだ返してもらってないよね。」

Explain 自分の気持ちを説明する -「そろそろ読みたいから返して欲しいんだけど。」

Specify 行動の提案 - 「明日持ってこれるかな?」

Choose 行動の選択 - 「OK。じゃあ、待ってるね。」

このスキルは、大人になり、社会でも大変使えます!

子どもの頃から身に着けておいたら、将来の人間関係がとても良いものになりそうですよね♪

私自身も、家族や仕事でのコミュニケーションで、アサーションを意識してみようと思いました^^

参考資料

*1(中 央 教 育 審 議 会「 幼 稚 園 、小 学 校 、中 学 校 、高 等 学 校 及 び 特 別 支 援 学 校 の 学 習 指 導 要 領 等 の 改 善 に つ い て( 答 申 )」 H20.1より)

*平成23年3月 埼玉県立総合教育センター 

よりよい人間関係をはぐくむ「アサーション・トレーニング」指導プログラムの開発に関する調査研究

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この記事を書いた人

グローバルアントレプレナーシップ教育スクールTomoni代表
海外大学卒、元外資系2児のママ、TCS認定コーチ
興味:教育全般、自然の中でリラックス、文章を書くこと、音楽

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